地上に降りたギンガナム軍は各地のミリシャに攻撃をし、爆撃を繰り返していた。
 空襲は苛烈を極め、フロリヤやカルバニアの首都を瞬く間に攻め落としていたのだ。
 キースたちもこの爆撃の被害を受け、婚約者のベルレーヌが傷つき、怒りを募らせている。
 その頃、ディアナたちはようやく地球へ戻ってきた。リリは、父ルジャーナ領主とディアナが盟約を結び、ノース・アメリア各地の領主と連合してグエンとギンガナムに対抗する策を講じれば、勝機はある、とキエルに打ち明ける。ディアナはムーンレィスと地球人が共存している場所を降下地に決めた。
 だが、その場所、中立地帯にあるキースの工場には、ギンガナムと手を組んだグエンが不意の客として訪れていた。
 ギンガナム軍が地球の各領地に襲来しているはずと説明するグエンは、自分につけばギンガナムの攻撃を受けないとキースに協力を求める。
 キースは即答を避けるが、その日、もう二組がキースを訪れた。
 月の新型モビルスーツの情報を尋問に来たジョゼフたちと、戦艦“ホエールズ”で地上に戻ってきたロラン、フラン、ディアナたちだ。
 ディアナは、グエンがロランと∀ガンダムを手元に置こうとしたことから、グエンなりの計算があってギンガナムと手を組んだかもしれないと推測するが、それが思うとおりにはいかないだろうと見通していた。  しかし、キースは自分たちの場所を守る方法は戦争に関わらないことだから、ディアナたちがグエンとギンガナムに逆らわなければ、平和に暮らせる可能性があるのではないかと切り返す。
 そこに、グエンが再びやって来た。ディアナたちは翻意を求めるが、グエンは応じない。
 ジョゼフは、グエンの頑固さには戦いで決着をつけるしかないとウィルゲムに機械人形で攻撃を仕掛けてしまう。
 グエンに同行していたメリーベルも、∀ガンダムを呼び寄せて乗り込み、シッキネンの部隊と共にパン工場へ爆撃を開始した。
 ディアナたちを守るために全モビルスーツ隊は盾になってホエールズを守る。
 燃える工場を前に呆然とするキース。
 キースはディアナ達を信用して、自分は残って力を貸したいと言い出す。しかしディアナは、中立地帯で頑張ってきたキースには、パンを焼きベルレーヌたちを守って、自分たちが戦いを納めるのを待っていて欲しいと頼むのだった。

【STAFF】
脚  本:高橋哲子
絵コンテ:西森 章、斧谷 稔
演  出:西森 章
作画監督:佐久間信一
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